関東食糧株式会社
                               常務取締役 白岩 智

 当社はレストランや飲食店などの外食産業向けに業務用食材を販売している卸売業者です。1970年の創業以来、多くの方々にお力添えをいただいて、埼玉県内で規模、シェアともに№1の企業に成長することができました。

 私は当社の経営資源全般を管理する立場から、ここ数年、数多くの採用面接に関わってまいりました。
 採用活動を行う中で、最近の若者について気が付いたことは、昔の若者に比べて「がつがつ」したところ、ハングリー精神のようなものが欠けているということです。

 少子化により、小さい頃から親御さんに十分に手をかけてもらって育てられたせいか、礼儀正しく、素直で従順なのですが、知らないことや新しいことに自分から飛び込んでいくところがないように思います。近年の若者はコミュニケーション能力が欠けているとも言われますが、失敗を恐れるため、新しい関係・環境に入って行こうとしないからではないでしょうか。

 私共の業務は、川上(生産者)から川下(消費者)へ商品や情報をつなげる仕事であり、日本を代表する大手メーカーなどから登録数35,000アイテムの商品を仕入れ、全社9,000件のお客様に「求める時に、求める価格で、求める所へ、よりよいものを」お届けしています。仕入先や顧客などの非常に多くの人と関わることから、当社にとっては「人」が最も重要な経営資源となります。
 「食」に関わるビジネスは人がすべての源ということから、わが社の企業理念は「人源」ですが、人が成長しなければ、企業の成長はないと考えております。

 ですから、当社の社員には多くの研修の機会を設け、普段から自分の仕事に問題意識を持つように指導しています。自らの仕事はあらゆる部門に関連していることを自覚させ、営業のお勧め品情報を配送部門からお客様に勧めてもらったり、配送からお客様の情報を営業に伝え、仕入先の商品開発に活かしたりと、皆が協力し合って仕事をし、皆から成果を認められることによって、人として成長できるような企業を目指しています。

 また、当社の採用では、学歴や資格などよりも人柄を最も重視します。仲間として一緒に仕事をしていきたい人を選考します。
 採用面接では、御自身の得意なものなど良い点をアピールする方がほとんどですが、私共はその方の失敗談を必ずお聞きし、その失敗にどう対処されたかを採用の決定ポイントとしています。人は困難に直面した時、ポジティブに考えるか、ネガティブに考えるかなど、その方の基本的な姿勢や考え方が露呈されるからです。

 私がこれから就職される若い方に申し上げたいことは、人は失敗や挫折によって成長します。ですから、学生時代は失敗を恐れず、やりたいことにどんどんチャレンジしてみてください。
 また、勉強でも、旅行でも、アルバイトでも、自分からどんどん刺激を入手してください。
 そのような経験は、必ずあなたを人として成長させ、どんな企業からも求められる魅力的な人物にしてくれるはずです。

 

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