幼少の頃から両親に、「壊れたモノは修理。使えるモノは直してとことん使う。」といった教えを受けて育った私は、必然的に機械いじりが好きになりました。大学時代の部活では、車好きが高じて自動車部に入部。仲間と調子の悪い車を修理して直ったときの嬉しさや達成感から、自動車整備士に憧れを持つようになっていました。
就職に際して、自動車業界、取り分け自動車整備士として就職を前提とした場合、整備士資格は必須となるため専門学校への入学を決意しました。
大学4年の夏、5校以上の専門学校を見学し、その中で熊谷高等技術専門校はいい環境だと好印象を持ちました。少人数教育のため、他の専門学校と比較すると多くの指導が受けられ、実習でも車に触れる機会が多く、基本を身につけるには最高の環境だと感じたからです。
高技専入校後の就職に向けての取組としては、可能な限り良い成績を修めることを目標に授業を受けました。実習では誰よりも多く車に触り、誰よりも多く作業に取り組みました。高技専の先生方は、理解できないことはできるまで、徹底的に指導してくれます。また、工場内や身の回りの整理整頓、挨拶や返事の仕方など、コミュニケーションの取り方などについてまでも厳しく指導を受けたことも、現在では仕事に大いに生かされています。
今思うと、高技専時代に必死に勉強することができてよかったと思っています。大学時代よりも勉強に取り組んだかもしれません。自動車整備では、基本がわからなければ車を整備することはできません。高技専で学んだ基礎・基本が私の武器です。
現在、埼玉トヨタ自動車株式会社熊谷店サービスグループに所属し、日々忙しく仕事をしております。
私の主業務は、車両整備ですが、お客様の接客をする機会もありますので、コミュニケーションスキルを高め、よりよい接客ができるよう心掛けています。
私が就職に当たって、この企業を選択した理由は、トヨタのフラグシップ・ディーラーであることはもちろんですが、「教育体制がしっかりしている。」と知人の整備士からアドバイスを受けたことによります。
整備士は、資格を持つだけでは一人前の整備士とは認められません。優れた教育システムや環境を活用しながら、さらに研鑽を積むことが求められます。
高技専で培った基礎力をさらに高められるのは、この企業しかないと確信し、受験に臨んだことを今でもよく覚えています。
高技専で学べたことにより、希望の企業で希望の業務に携われることは、大変嬉しいことです。高技専の評価は、長い歴史に裏付けられた評価に負うところも大きいと感じています。一例を挙げれば、高技専出身のメカニックを欲しがる店長もいるぐらいです。
私は、よく上司から「自分の好きなもの、得意なものをとことん追求し、誰にも負けないものを身につけなさい。それが強みや自信になり、いい仕事ができるようになる。」と言われています。
技術系の業務に興味のある方は、是非、高技専での学習機会を選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。きっと人生を生き抜くための「鍵」を見つけることができると思います。
これから社会に出て活躍される皆さん「強み」や「自信」を一つでも多く身に付け、楽しく有意義な人生を送ってほしいと思います。
平成19年度 埼玉県立熊谷高等技術専門校 自動車整備科修了
埼玉トヨタ自動車株式会社 熊谷店サービスグループ 松 田 純
(平成20年4月入社)