「働く」。このことについて考える機会が非常に多くなった。
と言うのも自らの学生生活も折り返し地点を過ぎ、社会に出るその時が刻一刻と迫ってきているため。また、就職活動といった一大イベントに参戦しているためでもある。
今までの学生生活に「働く」といった要素が無かった訳ではもちろんない。アルバイトを通してそのことに携わってきていたが、社会に出て「働く」というのは今までにない大きな転換点になるだろう。
今までは学生といった肩書きが根底に存在していて、勉学に勤しむこと、多様な経験を通じて自らを発見することが第一に求められてきた。しかし、これからはその肩書きは消え、一人の社会人としての扱いを受けることになる。今までにない自立を求められる。
社会人の方の立ち振る舞いや言動を聞いていると、その端々から責任を持って仕事をしているといった誇りが感じられる。これは「働く」ことには大きな責任が伴っているからであり、また、顧客との信頼関係の構築が不可欠なためである。
今回動画撮影の際に訪問させていただいたデイサービスを行う、(有)サーバント様の仕事風景にも責任や信頼が端々に表れていた。働く職員の方は実に誇らしく仕事をしていたし、サービスを受ける利用者の方もとても満足そうであった。
日々の仕事が勉強であるとおっしゃっていた方もいらっしゃった。今回の場合、利用者を安全に自宅に送り届けることや、安全に入浴の手助けをすることには責任を伴うし、依頼者の信頼がなければ十分なサービスは成り立たない。相互の理解ができて初めて、満足のいくサービスが成立するのである。社会人の方々の誇りは、自らの責任を全うし、顧客から信頼されているという自信からくるものであろう。
(有)サーバント様では仕事に向き合う姿勢、ひたむきさを教えて頂いた。思うに、「働く」ことは今まで培ってきた自らのエッセンスを多分に活用して、自分の責任を全うし、自分を磨いていくことなのではないか。
立教大学社会学部 メディア社会学科 砂川浩慶研究室 3年 田窪達也
((有)サーバント担当)