先輩社会人から 一覧

埼玉県立川口高等技術専門校情報処理科修了
オープンシステムクリエイト株式会社 安藤健太・鈴木悠裕
(平成24年4月入社)

 

小学校から中学、高校、専門校と共に学び、就職先もオープンシステムクリエイト株式会社にともに就職した安藤健太さんと鈴木悠裕さん。就職して2年が経つお二人に、就職活動の体験談や現在の仕事のやりがいなどについてお話を伺いました。(聞き手:埼玉県職員)

|社長との相性が企業選びの決め手に
  ― 厳しい就職活動を強いられる昨今、どのように就職活動を進められたのでしょうか。

 私たちが就職活動をした平成23年は東日本大震災があった年で、求人が落ち込んだ年でした。専門校に求人票が来た企業の中から、担任と相談しながら多くの企業説明会へ行きました。当時を振り返ってみると、企業選びはなんとなく自分に合いそうだなと思う企業へ応募しましたが、最後の決め手は社長の話にとても共感し、会社の雰囲気が気に入ったからだと思います。

|「誰にも負けない」を身につける
  ― 入社して2年が経ちます。働いてみてどんな時にやりがいを感じますか。また、身に付いた能力はどのようなものでしょうか。

 システムの開発に携わっていますが、大規模システム開発の場合は、当社のみでなく様々な会社の方々と共同開発をします。その際、他社の優秀な技術者と知り合うことで、高い技術を身につけることができます。自分が担当した案件がテレビで紹介された時などは、大変うれしかったです。
 仕事を任されて、「この仕事は誰にも負けないぞ」という力を身につけた時、当社に入社してよかったと思いますし、更なるやる気もわいてきます。

|社長と社員の絆
  ― 職場の魅力について教えてください。

 当社の特徴は、社長が社員一人ひとりをしっかりと把握していることです。業務内容はもちろんのこと、仕事上の困難やプロジェクトでの人間関係、通勤時間など、きめ細かく面倒を見てくれます。社長と社員との間に深い絆があります。大企業ではなかなかできないことだと思います。

|伝える力の大切さ
  ― 学生時代を振り返ってみて、やっておいたほうがよかったなと思うことはありますか。
 自分の考えを人前でしっかりと伝える練習、訓練だと思います。仕事では、自分の意見を正確に相手に伝えることが必要です。そのためには、相手の言葉をよく理解し、自分の意見としてまとめる力が必要になります。プログラマーやシステムエンジニアは、お客様の要求を実現することが求められますが、そのためには何に困っていてどのようにしてほしいのか、要望を十分に聞き出して、具体的に提案していく表現力も求められます。
 専門校でパワーポイントを使ってプレゼンテーションする機会が6回ありました。手抜きをせずに一生懸命に作って、人前で話す訓練をたくさんしておけば、就職してもその経験を役立てることができたと思います。

|辛さの先に待っている、達成感と爽快感
  ― これから就職活動を始めたり、社会に出始めたりする後輩たちへのメッセージをお願いします。
 仕事をしていると、楽しいことはたくさんありますが、辛いこともそれ以上にあります。辛くてもすぐに逃げ出さないでください。お互い3年間は頑張りましょう!仕事をやり遂げた後の達成感と爽快感を感じてください。
 厳しいことを付け加えれば、お給料をもらうということは、労働に対する対価です。学生時代は精一杯勉強しましょう。遅刻や欠席は論外です。お金をもらうということの厳しさを心得て、社会に出てください。

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鈴木さん(左)と安藤さん(右)

平成24年度 埼玉県立中央高等技術専門校 空調システム科修了
    株式会社前川製作所 須田 光裕
  (平成25年4月入社)

 

 私は今、"ものつくり"の会社で仕事をしています。
 大学までは、ずっと文系の分野で学んできましたが、いざ就職活動を目前に控え、なんとなく不安な気持ちに駆られました。社会に出る前に技術・技能を習得し、確かな自信を持ちたいと思い、大学を卒業した後、埼玉県立中央高等技術専門校、空調システム科へ入校しました。

 2年間の学校生活では、5つの国家資格の取得に挑戦しました。専門的な言葉も多く、夜遅くまで勉強が続き大変でしたが、クラスメイトとも励ましあい、毎日楽しく勉強することが出来ました。
 また、実技習得の実習では、工具の取扱い、電気の測定、銅管の溶接など、繰り返し練習を重ねました。社会で働くようになった今、これらの技術専門校で過ごした日々を懐かしく感じ、ここで学べたことに心から感謝しています。

 就職活動では、技術専門校での経験を活かせ、海外でも活躍出来るような会社を希望しました。先生と何度も相談しながら会社案内などを見て、業務内容や会社の目指している方向性をもとに、ここなら働いてみたいと思う会社を受けました。
 そして、株式会社前川製作所という"ものつくり"の冷凍機製造企業に内定をいただき入社しました。

 マエカワは、入社してから3年目までは、全員が社員寮で生活をしています。現在、私も寮での生活をしています。ひとつ屋根の下で同じ釜の飯を食べ、楽しい毎日を送っています。
 マエカワは、人を大切にする社風があり、一緒に生活することにより社員同士の繋がりができ、一体感が生まれます。"ものつくり"は、人に蓄積された経験や熟練された技能が必要ですので、社員同士の良好なコミュニケーションと結束力は製品の出来に大きく影響します。
 
 現在は、冷凍機の心臓部である圧縮機を作る工場に勤務しています。マザー工場といって、ここで作ったものを国内、国外へ輸出します。
 今は学生の頃とは違い、給与をいただきながらの勉強の毎日です。先輩からはいつも厳しい言葉かけがありますが、早く1人前になろうと努力を続けています。

 失敗して反省することもたくさんあります。何でもこなしてしまう大先輩からこんなことを言われました。「失敗はしてもいい。だが、同じ失敗はするな。」これが仕事をしていく上で非常に大切なことだそうです。私は、失敗は早く仕事を覚えるための近道だと思います。

 今は、常に仲間とともに技術の習得に挑戦し、毎日が充実しています。"ものつくり"は、人をつくることでもあると思います。就職活動中のみなさんも失敗を恐れずに"ものつくり"に挑戦してみませんか。

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 幼少の頃から両親に、「壊れたモノは修理。使えるモノは直してとことん使う。」といった教えを受けて育った私は、必然的に機械いじりが好きになりました。大学時代の部活では、車好きが高じて自動車部に入部。仲間と調子の悪い車を修理して直ったときの嬉しさや達成感から、自動車整備士に憧れを持つようになっていました。

 就職に際して、自動車業界、取り分け自動車整備士として就職を前提とした場合、整備士資格は必須となるため専門学校への入学を決意しました。
 大学4年の夏、5校以上の専門学校を見学し、その中で熊谷高等技術専門校はいい環境だと好印象を持ちました。少人数教育のため、他の専門学校と比較すると多くの指導が受けられ、実習でも車に触れる機会が多く、基本を身につけるには最高の環境だと感じたからです。

 高技専入校後の就職に向けての取組としては、可能な限り良い成績を修めることを目標に授業を受けました。実習では誰よりも多く車に触り、誰よりも多く作業に取り組みました。高技専の先生方は、理解できないことはできるまで、徹底的に指導してくれます。また、工場内や身の回りの整理整頓、挨拶や返事の仕方など、コミュニケーションの取り方などについてまでも厳しく指導を受けたことも、現在では仕事に大いに生かされています。
 今思うと、高技専時代に必死に勉強することができてよかったと思っています。大学時代よりも勉強に取り組んだかもしれません。自動車整備では、基本がわからなければ車を整備することはできません。高技専で学んだ基礎・基本が私の武器です。

 現在、埼玉トヨタ自動車株式会社熊谷店サービスグループに所属し、日々忙しく仕事をしております。
 私の主業務は、車両整備ですが、お客様の接客をする機会もありますので、コミュニケーションスキルを高め、よりよい接客ができるよう心掛けています。

 私が就職に当たって、この企業を選択した理由は、トヨタのフラグシップ・ディーラーであることはもちろんですが、「教育体制がしっかりしている。」と知人の整備士からアドバイスを受けたことによります。
 整備士は、資格を持つだけでは一人前の整備士とは認められません。優れた教育システムや環境を活用しながら、さらに研鑽を積むことが求められます。
 高技専で培った基礎力をさらに高められるのは、この企業しかないと確信し、受験に臨んだことを今でもよく覚えています。

 高技専で学べたことにより、希望の企業で希望の業務に携われることは、大変嬉しいことです。高技専の評価は、長い歴史に裏付けられた評価に負うところも大きいと感じています。一例を挙げれば、高技専出身のメカニックを欲しがる店長もいるぐらいです。

 私は、よく上司から「自分の好きなもの、得意なものをとことん追求し、誰にも負けないものを身につけなさい。それが強みや自信になり、いい仕事ができるようになる。」と言われています。
 技術系の業務に興味のある方は、是非、高技専での学習機会を選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。きっと人生を生き抜くための「鍵」を見つけることができると思います。
 これから社会に出て活躍される皆さん「強み」や「自信」を一つでも多く身に付け、楽しく有意義な人生を送ってほしいと思います。
 

  平成19年度 埼玉県立熊谷高等技術専門校 自動車整備科修了
    埼玉トヨタ自動車株式会社 熊谷店サービスグループ  松 田  純
  (平成20年4月入社)

松田2.jpgのサムネール画像

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彩の国はたらく情報館 若者向けコラム「はたらくこと」って?について


 このコラムでは、採用後5年以内の先輩社会人、企業の人事担当者、企業経営者等から若者に向けたメッセージを掲載しています。