人づきあいの難しさを良く相談されます。その時にどんなことを提案しているかを少しお話します。
 気持ちが落ちていると、何を見てもやっても楽しくないでしょう。少し離れた考え方で人づきあいを考えてみます。

 まず、私たちは一生の間に互いが氏名・顔・属性を知っている「知人・友人」は何名程出会うと思いますか?
 小中高の12年間、40名学級で毎年クラス替えがあったとしたら「知人・友人」は480名。次に大学・地域・親戚をここで100名としましょう。
 更に社会に出て会社です。どんなに大きな会社に入っても、組織で部署以外ではそう広がりませんので100名。
 そして会社の顧客や関係先等がありますが、この仕事関係者は、知っていても「利害関係」の人ですので、「知人・友人」ではないと考えます。それでも、会社の垣根を越えて「知人・友人」レベルになって行く人も100名。
 そして配偶者が出来て、その配偶者の「知人・友人」、新たに生まれた地域や親せきを200名程度とします。
 一生で「知人・友人」は1,000名程度だと考えられませんか?
 そう考えると世界中70億を超える人間の中で、互いに「知っている」と言える人が1,000名とは随分少ないかも知れません。
 この1,000名に支えられて生きているのだと考えると、本当に「一期一会」「他生の縁」という言葉の重みを感じます。

 そこで、"人づきあいが苦手"意識を少し楽にするために、「人間関係のメンテナンス」として、「人脈の木」を描いてみてください。木の枝に「友人」「会社」「親戚」「趣味仲間」「地域」「先輩」等、知人を分類して、それぞれの人の顔を思い浮かべながら書き出してください。
 すると、自分が様々な場面で人と繋がりながら「今を生きている」というのが実感されると思います。
 多分営業という仕事の中で、人に会っているというのが苦しくなっていると思いますが、会った方々からも沢山のことを得ている、時間を共有しているという気持ちに少しでも切り替えられたら、今の心が落ち着くと思います。
 また上司は部下を「出来ない奴」と思わないと考えて相談して下さい。「自分をどう活かすか」の相談ですから。