シンタが街にやってきた!

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 11月も半ばをすぎると、子どもたちがドキドキソワソワしはじめます。

 なぜかって? それは”シンタさん”が来るから。 「え〜、誰だれ〜!?」 というわけで、今日はシンタのお話です。

 故”長新太”さんが聞いたら喜んじゃいそうな話ですが、ここオランダにはサンタの代わりにシンタが来るのです。

<ポスターで見ると、あんなかんじ>

 シンタさんは本名「シンタクラース」。11月後半になるとスペインから蒸気船でやってきて、オランダに上陸したあとは白馬に乗りかえ、12月6日の「セント・ニコラス祭」まで国じゅうをまわります。お供は黒人の「ズワルト(黒)ピート」で、どうやら80人ばかりも連れてきているらしい!                      

         <おやおやあんなところにもピートが・・>

           

 わがTilburgにも11/18に到着。その様子は地元新聞に載りました。

    <Hij komt・・彼が来た・・>

 新聞ばかりでなくテレビニュースに出たりパレードしたりするので、子どもたちはその存在をコロリと信じてる。「サンタクロースはいないけど、シンタクラースはいるよ」と言ってるらしい。ちなみにうちの17才と14才の子どもたちも「もちろん、シンタさんは信じてる〜」とか言ってます。うう〜む、何がめあてじゃ〜。

 <あ、ピートがフクロ持って走ってる・・>

 一行は12/5の夜に「よい子」たちにプレゼントを配りに来るんだけど、その前にもいろんな街や家に出没します。そして「わるい子」ちゃんたちは麻ぶくろに入れてスペインに連れていっちゃうのです。アレ?どこかで聞いたような話だな。ピートちゃんあなたって、「なまはげ」くんのオトモダチ?(さすがにちゃうやろー)

 <「うちに来てね」ってかんじ?>

 いたずら好きのピートは家に来ると部屋をぐっちゃぐちゃに散らかして帰るので「あ、来たな」とすぐわかるんだけど、寝る前に”くつ”(正式には木靴!)の中に”にんじんと角砂糖”を入れて、水と一緒に玄関に置いておくと、次の朝代わりに小さなプレゼントが入ってるんだって!

<去年は学校にも!?来たんだね>

 そもそも「シンタクラース」のルーツは、3世紀ごろトルコに生まれた「ニクラース」という司教と言われています。いろいろと偉業を成し遂げた彼の伝説は、7〜11世紀ごろ西欧に伝わり、19世紀にはアメリカに渡って「サンタクロース」になったもよう。伝わるうちにその民族の都合で、日にちもずれていったとか。

  

<街でピートにもらったクッキー”クラウドノーテン” おとなりはユーロコインチョコ>

 今でもオランダ、ベルギー、フランスの一部ではサンタでなくシンタが来るみたいだけど、私たちのような外国人の家庭では両方来るおうちもあるとか。いいね〜。

私もシンタさんは信じてまーす。だ・か・ら・プレゼントはホームベーカリーを、お願い!!

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