「らき☆すた」ファンがツンデレな町・鷲宮町との別れを惜しんだ!

  • 更新日:

市町村合併により、鷲宮町として最後となる2010年3月22日(祝)に、「鷲宮町卒業式」が行われました。
※久喜市、菖蒲町、栗橋町、鷲宮町の1市3町が合併して、新「久喜市」となった。


イベントには、多くの町民や「らき☆すた」のファンら約5,000人が集まり、“鷲宮町”との別れを惜しみました。



集まったファンの中には、背中に「あなたの心に鷲宮は、生き続ける」とメッセージを背負った人も・・・。

また、会場ではなんと、鷲宮町商工会の公用車「三菱Toppo」に、アニメキャラクターのステッカーで飾り付けをして「痛車」にするという、卒業制作も行われていた!
 どこまでも、ゆるい鷲宮町商工会にあっぱれだっ!!


そうかと思えば、式典では商工会が本多健治町長などが卒業証書を贈るなど、ゆるさの中にも厳粛ムードもあり不思議空間でした・・・。
夕方には、アニメの聖地「鷲宮」を舞台に制作された映画「鷲宮☆物語」も公開されました。
また、鷲宮町が制作した「らき☆すた」の特別住民票は、当初、3万枚販売したが大量に売れ残っていたが、この日だけで約4700枚が売れ見事、完売してしまった・・・。 
恐るべし鷲宮町パワー!




同日には、JTBが企画する埼玉県アニメツーリズム・モニターツアー『最初で最後の「鷲宮町卒業式」出席ツアー』も組まれ、貸し切りバスで秋葉原から出発し、40人を超える人たちが参加しました。
ツアー参加希望者は予定数を超え、キャンセル待ちになったほどだとか・・・。

ツアー参加者には、超限定記念品プレゼント「らき☆すた」記念コイン(銀色)のプレゼントがあり、昼食は、噂のツンダレソースメニューの「萌方巻(もえほうまき)」だったそう・・・。




★イベントは―――
・10:00   開会宣言     
鷲宮町商工会 齋藤勝会長より
・10:10   卒業記念品贈呈     
来場者に地域通貨として利用できる「らき☆すた」記念コイン(金色)を先着3000人にプレゼントされました。
・12:00   のど自慢大会   
町民と、鷲宮町に足繁く通っている人たちが、入り混じり、アニソンや・J−POP、演歌など様々なジャンルで盛り上がったらしいです♪
 ――――――


私は、ここから参加しました〜!
・13:30   大抽選会

なんと、大抽選会には「ケロロ軍曹」が登場し、司会進行のメタボ気味ショッカー(?)と一緒に抽選を行うなどして会場を盛り上げていました。
抽選会は、選べる大抽選会「らっきー抽選会」と題し、町民向けには、ディズニーペアチケットや、アサヒスーパードライ1ケース、お米5kgなどが当たり、『らき☆すた』ファン向けにはミニ絵馬石碑や、鷲宮・幸手オリジナルのぼり旗、特別バージョンの記念コインなどが当たるという、配慮がされていました。 
さすが鷲宮町!!



レアグッズを手にしたファンは「ヤッター」と、本当に嬉しそうでした―☆


〜*〜*〜*〜 いよいよ、鷲宮町卒業式 〜*〜*〜*〜

ここでの司会進行は、埼玉県観光課の島田主幹です!
正装した姿が決まってます―☆


「ものすごく緊張していて、失敗した時を備えて、山のように始末書を用意しました・・・」と語っていました。。。


=== 鷲宮町卒業式 式次第 ===
一、開会のことば
二、国歌斉唱
三、校歌斉唱
四、学校長式辞
五、卒業証書授与
六、生徒会長のあいさつ
七、来賓祝辞
八、来賓紹介
九、送る言葉
十、PTA会長あいさつ
十一、感謝のことば
十二、仰げば尊し合唱
十三、閉会のことば
 =================
???鷲宮町って、学校でしたっけ???
ちっちゃい事は、気にしない! ワカチコワカチコ!ですね(笑)。



鷲宮町商工会 齋藤勝会長の開会のことばから始まり、次に、全員で国歌斉唱という場面では、司会の島田主幹から、「発声練習を行いましょうか?」との提案があり、「鷲宮 萌え〜!」で発声練習をしました。


そして、その後はBGMが、うまく作動せず、生で歌うことに・・・そして国歌斉唱に自信のあるという方がメインボーカル(さいたま市から来場)を務め、トラブルを難なく回避!



■校歌斉唱
「鷲宮町商工会青年部」の方々が“厳かに”校歌斉唱という紹介の後・・・
マイクを通し、こんな言葉が・・・




みんな〜!準備はいい? これが最後の通し練習よ! 
思いつきで出したアイデアでしたが、今ではこんな風に皆さんと何かをできるチャンスに恵まれて嬉しいです!
成功・失敗を気にするより、楽しくできたら最高で〜す!!と、言った後にコスプレ姿で登場!


会場中から「うわっ〜」という、どよめきの中、「もってけ! セーラーふく」のチアダンスを披露しました。。。  
何かあるとは思っていたが・・・ f(^^;) こう来たか〜!
→ これは是非、動画でどうぞ



司会者・島田主幹が現れ・・・「厳かに・・・と聞いていたんですが・・・」と一言。





 学校長式辞は、一日学校長として、北海道大学の山村高淑准教授が登壇しました。
山村高淑准教授は、「アニメ聖地の成立とその展開に関する研究 : アニメ作品「らき☆すた」による埼玉県鷲宮町の旅客誘致に関する一考察」という論文を書いた方です。

■山村高淑准教授 式辞
今日は、鷲宮町のみなさんを送るということで、勝手に大学の名前を「鷲宮町桜陵学園大学」と付けさせていただきました。
本当は、「陵桜」が良かったんですが、「大人の事情」で「桜陵」となっています!ご了承下さい・・・。


町民のみなさんを代表して、後ほど、本多鷲宮町長に卒業証書を渡したいと思います。
本来なら、本多君(今日は生徒なので君付けで呼ばせていただきます・・・)の学級担任であります、3年B組の黒井 奈那子(くろい ななこ)先生に来ていただくのが一番良かったとは思いますが、先生から先ほど電話がありまして「夕べ、ネトゲ(ネットワークゲームの略称)をやり過ぎた・・・」それから「お酒を飲みすぎて頭が痛い」ということで代わりに私がお引き受けすることになりました。


あと、黒井先生から伝言がありまして、住民票あと残部1,000枚だそうです。新聞で色々ありましたけれども「みんな、記念にコウテッテな!」ということでした。と話し・・・。



私は、仕事柄、色々な日本の町をみているのですが、日本の町の中で、これほどアニメファンや旅行者に優しい町はないと思います。


学級委員長の本多君、日々トラクターでコスモスロードの整備に陣頭指揮をとるだけでなく、クラスをとりまとめ周辺自治体の白い目や、売れ残り予測も気にせず、柊(ひいらぎ)一家(らき☆すたの主人公)に住民票を出すという快挙を成し遂げ、更には萌えフェスで、公共の駐車場を痛車に開放してしまうという、前代未聞の痛快な実績をあげられました。


商工会のみなさんの様々な企画、時に過激で突飛な企画を、いつも陰ながら見守って頂きファンの皆さんが心から楽しめる町になるようご尽力頂いたことにたいしまして、心から敬意を表しますと共に、感謝を申し上げます。
さすが山村教授! ナイスな式辞でした(笑)―☆




■卒業証書授与
鷲宮町桜陵学園大学・学校長役の山村教授から、生徒会長役の本多健治町長に卒業証書が授与されました。
授与されると、会場からは大きな拍手と「ありがとう〜!」という声が会場中から聞こえてきました。



■生徒会長あいさつ

今日まで、鷲宮町長の本多でございます。
商工会のみなさんの催しで、全国から「らき☆すた」ファンのみなさんが、わが町においでいただいて心から歓迎を申し上げます。


全国向けに特別住民票を最初10,000枚頒布いたしました。
その中でファンの皆さん方が、非常に真摯だということで、閉町記念にあわせて30,000枚プラス発行を致しました。もう、今日で最後ですから、残っていたら皆さんに買っていただいてきれいにして卒業したいと思います。


鷲宮町は昭和30年に桜田村と合併をしました。
今年で55年経ちます。当時、合併には鷲宮町で合同中学が一つできるような、町の基礎人口という目的がありました。


今度は、国の指導の下に市町村合併が行われるようになりました。その中で、我が鷲宮町も将来の子々孫々の繁栄を願い、久喜を中心に鷲宮町、栗橋町、菖蒲町の1市3町で合併になりました。
合併すると15万7千人の都市が誕生し、大きさは82.6平方規模、財政規模で430億位の都市が明日誕生します。


今日は、そういう意味で本当に最後に日であります。
これからも、鷲宮町は鷲宮商工会と共に、鷲宮神社を中心に門前町として栄えた町が今後も続きます。
そして、「らき☆すた」ファンの皆様方、全国からお見えになっていると思いますが、どうぞ、この田舎の鷲宮町、そして明日は新・久喜市に変わりますが、名前は変わっても中身は変わりません。
どうぞ宜しくお願い致します。


本多健治町長のあいさつからは、“熱い思い”と、「らき☆すた」ファンへの感謝の気持ちがビンビン伝わってきました。。。



■来賓祝辞

鷲宮の歴史と伝統は永久に不滅であります! 
そして「らき☆すた」の文化と心は、鷲宮の人々の間で永久に受け継がれるものと、私は確信しております。と、鷲宮町教育長があいさつをしました。
もちろん、会場内は大拍手です―☆



■来賓紹介
ペコポン侵略にやって来た「ケロロ軍曹」です!と、紹介。。。



■送る言葉
「らき☆すた」ファンが、鷲宮町民に思い出や感謝の気持ちをまとめた「鷲宮町民を送る言葉」が送られました。

参加のファンには事前に「鷲宮町民を送る言葉」が書かれたプリントが配られていて、「らき☆すた」のファン代表A〜Hさんまでの8人が順番にセリフを言い、それ以外をファン全員が読み上げました。 
素晴らしい一体感で、結構、感動ものでした。。。



〜*〜*〜 「鷲宮町民を送る言葉」の全文を紹介 〜*〜*〜
Aさん:
やわらかな日差しがコミュニティ広場に降り注ぎ、辺り一面、喜びの気配につつまれて、
Bさん:
今日2010年3月22日は、鷲宮町の皆さんが、鷲宮町を巣立たれる日です。
Cさん:
鷲宮町の皆さん、ご卒業、おめでとうございます。
全員:
ご卒業おめでとうございます。


Dさん:
私達は、心から鷲宮町の皆様の門出をお祝いいたします。
Eさん:
きっと今、みなさんの胸の中は、55年間の鷲宮町の思い出で一杯のことでしょう。
Fさん:
今日は、鷲宮町の卒業式で、お世話になった鷲宮町の皆様にお礼の言葉を述べさせていただきます。
Gさん:
みんなが寝静まった夜中に、一人でアニメを見ていた
全員:
アニメを見ていた


Hさん:
僕たちは「らき☆すた」が大好きで、かがみや、つかさが本当にいるといいなぁと思っていました。
全員:
俺の嫁!! かがみ! つかさ!


Aさん:
そんな中、鷲宮町の存在を知りました。
Bさん:
本当にあった。
全員:
「らき☆すた」の聖地!


Cさん:
鷲宮町は僕らにとっての希望の町でした。
Dさん:
買いたての、フィギュアを持って行った、
Eさん:
ぴかぴかの痛車に乗って行った、
Fさん:
同人誌をかばんいっぱいに詰めて、
Gさん:
神社で絵馬を書いた、
全員:
鷲宮神社!


Hさん:
誰もが心ときめかせ、感動した
全員:
初巡礼


Aさん:
地図とにらめっこしながら町内を回り、売り切れに泣いた
全員:
ストラップ!


Bさん:
柊姉妹が鷲宮町民になった
全員:
住民票


Dさん:
ただグッズが欲しい、最初はそれだけだったかもしれません。
Eさん:
聖地に来た興奮を味わっていただけだったかもしれません。
Fさん:
かがみと結婚したいと思っていただけだったかもしれません。
Cさん:
商工会の方々が、ファンが楽しめるようなイベントや、ファンが欲しくなるグッズを企画し、どんどん実行され、それに参加しているうちに、気持ちが変わってきました。
Gさん:
おいそくて食べ過ぎた飲食店スタンプラリー全員:メタボ!!
Gさん:
メタボ!!
Hさん:
みんなが一丸となった
全員:
土師祭


Hさん:
みんなで恥をさらした
全員:
「らき☆すた」神輿


Dさん:
痛車が並んだ
全員:
萌えフェス


Eさん:
メタボ解消のために、懸命に走った全員:萌えりんピック Fさん:駄目だとわかりつつ、おししくいただいてしまった
全員:
ツンダレソース バルサミコ酢! ツンデレ〜!


Gさん:
あたたかく迎えてくれた商店街の方たちの笑顔
全員:
笑顔!


Hさん:
「らき☆すた」とまちおこしのために限りを尽くした、鷲宮町商工会全員:鷲宮大好き!
Bさん:
そんな鷲宮町が、今日卒業します。
全員:
皆さんがご卒業されても、僕達、私達は、変わらずに鷲宮を愛し続けます。今まで本当に本当にありがとうございました!
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜


■PTA会長あいさつ

PTA会長として紹介されたのは、「らき☆すた」と鷲宮町の係わりを最初に見つけたという、鷲宮町議会の上條哲弘(カミジョウアキヒロ)議長。
えっ〜、今、「とある科学の超電磁砲(とあるかがくのレールガン)」という漫画があるそうでございます。
実は、そこの上条とは親戚であります!宜しくお願い致しま〜す。


私がなんで、こんな話をするかと申しますと、鷲宮神社の絵馬に「上条になりたい!」「上条現る」「上条参上!」という、最近、上条ネタが多くなってきてるんで、「お前は、何をやっているんだ」と、私の所に問い合わせがありました。


私も、さすがに心配になり、某和菓子屋の「島田菓子舗」(全然、某じゃないし…)に行き確認してきました。そしたら、アニメがあるという存在を知りまして、私も最初に「らき☆すた」と町の関係を見つけてから、自分で探すようになってしまった自分がここにいるのが非常に怖いような気がします。


本来、議会という役割は、執行の見張りという事なんです。例えば町が、こういう事をしようとした時に、本当にそれでいいのか?と止める、または助言をするのが役目ですが、実は議会も一丸となって、応援しているところがあるというのが、この町のいいところなんではないかと思います。 議長という立場の方までもが、この体制という鷲宮町に恐ろしさまで感じてしまった・・・。




■感謝のことばファン代表として中曽根さんから「鷲宮町への手紙」を朗読

鷲宮町、この町は私たち「らき☆すた」ファンにとって大切な場所となりました。そこへ行けばいつでも、かがみとつかさに会える。そして「らき☆すた」の世界へ行くことができるんだ・・・。そう思っていた。本気でそう信じていた・・・。


でも、それはあり得ないこと・・・。


神社の周り、そして町内を走り回ってみても、そこには、かがみと、つかさが、いるわけでもない。絵馬ストラップが欲しくて、ここまで来てみても、グッズはとっくに完売になっていたり、土日に来てもスタンプラリーの景品が交換できなかったりと・・・。ん〜! なんか近いようで遠いような・・・まるで「かがみんのような、ツンデレな町だった」ような気がしました。と、その後も、思い出を余すところなく語りました。



■仰げば尊し
合唱式の最後は、みんなで「仰げば尊し」を合唱しました。
閉会のことばで、無事に「鷲宮町卒業式」が終わりました。


そして、司会の・島田主幹から、この後、行われる「鷲宮☆物語」上映のお知らせがあり・・・、


日本を代表する名言で〆たいと思います。と、島田主幹。
町名は無くなっても鷲宮は永遠です。
「僕達には、まだ帰る場所があるんだ!こんな嬉しいことはない!」以上、ガンダムからでした。と、なんとも気の利いた〆をしてくれました!!



みんなが、自然に円陣を組み、胴上げが始まっていた・・・。


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その後、鷲宮神社へ足をのばしました。


たくさんの絵馬! 
「106拝目」と書かれた、もてぎさんの絵馬もありましたよ〜♪



おっと、なんと「ケロロ軍曹」も参拝しにきていました。。。



ケロロ軍曹を取り囲み写真を撮っている光景が面白かった。



門前飯店にも立ち寄りました。



門前飯店には、お賽銭箱が設置されています。
このお賽銭は、「らき☆すた」行事のために鷲宮町商工会に寄付されるのだそう。



映画「鷲宮☆物語」にも出演しているという「島田菓子舗」の若旦那さんです。

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笑えるのに・・・、感動するとってもステキな「鷲宮町卒業式」でした。


特に「鷲宮町民を送る言葉」は、自身の卒業式を思い出すようで目頭が熱くなりました。。。




上田知事と語る埼玉自慢ブログ【彩じまん】編集部・木原真弓

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