「埼玉県民栄誉章」贈呈式に蜷川監督、長靴で登場!その訳は・・・

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2009年10月18日(日)演出家・蜷川幸雄監督へ「埼玉県民栄誉章」の贈呈式が行われ ました。


「世界のニナガワ」としても、国際的に高い評価を得ています。
また、彩の国さいたま芸術劇場では、シェイクスピア・シリーズの演出をはじめ、2006年1月から、彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督として活躍し、高齢者の演劇集団 「さいたまゴールド・シアター(平均年齢70.5歳)」を発足。


今回の「真田風雲録」では、若手演劇集団「さいたまネクスト・シアター(平均年齢24.8歳)」を発足させるなど、新たな試みを全国に発信し注目を集めています。
こうした絶え間ない芸術活動は、世界的、全国的な文化の向上に多大な功績を残し、 県民に夢と希望を与え、若者から高齢者まで広く活力をもたらしたことから、その偉 業を称え、埼玉県民栄誉賞が贈呈されました。


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「埼玉県民栄誉章」の贈呈式は彩の国さいたま芸術劇場で上演中の「真田風雲録」のカーテンコール後に行われ、観客も贈呈式の場に立ち会うことができました。


■蜷川幸雄監督 登場
     
広聴広報課の小島課長から「演出家・蜷川幸雄さんです!」とコールがあると、会場中から拍手と声援が飛び、その中、蜷川監督は、客席側から登場。

なんと演出用に舞台いっぱいに敷きつめられた泥の舞台の中に突き進んできました。
なるほど、さすが演出家ですね〜!
という事で、長靴の訳は、泥の中に入ってくる為だったのです・・・。




上田知事もビックリしていました(笑)!
どうせなら、この日の午前中は上田知事も、飯能河原で長靴を履いていたのだから、二人揃って泥の中での贈呈式も面白かったかもしれませんね・・・。
しかし、同じ日に著名人の方の長靴姿を、立て続けにお目にかかれるとは思いませんでした〜。



■出席者紹介

埼玉県のマスコットコバトンです!と紹介されると、出演者は大盛りあがり!!コバトンも喜んでいました♪



■上田清司埼玉県知事あいさつ

素晴しい「真田風雲録」を観させて頂きました。
本当に今日おいでになられた皆様と共に、蜷川監督の素晴しい、これまでの業績を心からお祝いしたいと思います。蜷川先生、本当におめでとうございます!


とても埼玉県知事として嬉しいのは、蜷川先生が“世界のニナガワ”として、たいへんご活躍されているのですが、なんと埼玉県の川口市で生まれ育った事が埼玉県の誇 りでもあり、宝だと思います。


平成18年に彩の国さいたま芸術劇場の舞台・芸術監督にご就任をいただきました。
それ以前にも素晴しい活躍の数々で、本当に監督(彩の国さいたま芸術劇場の)になって頂けるのか?という思いはあったのですが、監督にはご支援を頂いて、さっそくゴールドシアターを結成されて、日本中の度肝を抜きました。


何というのでしょうか・・・比較的、若くない人たちの人生の新たなる舞台を演出して、素晴しい感動を与えて頂きました。
シェイクスピアの全ても、この芸術劇場で脚本・演出しようというシリーズもやって頂いております。


また、若い人たちを集めてのネクスト・シアター。
この中から藤原竜也さんや、小栗 旬さんみたいな方々が何人も出てくるのかなと思っています。
そうすると安すぎる(3,800円)ぞとも思います・・・。


この彩の国さいたま芸術劇場は、形といい、舞台といい、すべてが素晴しいです。
しかし所詮、箱物なんです。
やはり蜷川先生がこの芸術劇場に生命を与えてくれたのです!
そして、演技をする人たち、それを観る人たち、そういう人たちが一体になってこの彩の国さいたま芸術劇場は埼玉県の財産になるのです。


その財産を作る大立者が蜷川先生であります。
ぜひこれからも、彩の国さいたま芸術劇場に集う多くの俳優の皆さんや、明日を夢見る人たち、まだまだ限界はない!と思って頑張る人たちや、その頑張っている人たちを 観て、我々も頑張らなくてはという観客の皆さんに、これからも夢と希望と感動を与えて頂きます事を、私、716万人の県民を代表して本当に誇りに思います。ありがとうございます!と語りました。
すると、観客・出演者からは大きな拍手が沸き起こりました。



■奥ノ木信夫埼玉県議会議長あいさつ

蜷川先生、栄えある県民栄誉章の受賞、まことにおめでとうございます。
埼玉県議会を代表して、心からお祝い申し上げます。


私も、同じ川口市生まれとしてとても誇りでありますし、喜ばしい限りであります。演劇界の第一人者である蜷川先生には、平成18年から芸術監督にご就任いただきまして、県内の文化芸術振興に多大なる貢献を頂いてまいりました。


芸術の創造・育成の発進の場として、この劇場の可能性を最大限に発揮され多くの感動を呼んでいるところでございます。
蜷川先生の斬新なアイディアにより、彩の国シェイクスピア・シリーズ、そして「さいたまゴールドシアター」はマスコミに盛んに取りあげられ大きな成功を収めてまい りました。


また、新しい時代の演じとして今回、産声をあげました「さいたまネクストシアター」も大きな注目を浴びてのスタートとなりました。
只今の「真田風雲録」では、若手俳優の皆様が夢を追いかける若者を力強く熱演され 、観客の皆様も感動覚め止まぬことと思います。


このような優れた作品を身近な地域で観られますことは埼玉県民にとりまして大きな財産であり、このうえない喜びであります。


蜷川先生から世界クラスの劇場であると太鼓判を頂いている、この劇場も今年で開館15周年という節目を迎えております。
今後も蜷川先生には舞台芸術を初め優れた作品を生み出して頂き、埼玉から日本全国 、そして世界に芸術の素晴しさを発進して頂けますようお願い申し上げます。と語り ました。



■埼玉県民栄誉章 表彰状贈呈




■埼玉県民栄誉章 メダル贈呈
     




■埼玉県民栄誉章 記念品「コバトン」贈呈

出演者の若手俳優達から「わっー。可愛い〜」という声が上がっていました。
すると、上田知事は「これを連れて行っていいですよ!」と着ぐるみコバトンを渡そうとしていた・・・。
蜷川監督もコバトンを前にするとニコニコです!




■蜷川幸雄さんからメッセージ  
本日は芝居が終わった後も、お付き合い頂きありがとうございます。


埼玉県民栄誉章などという章を頂くと、キューポラの街・川口が、多分この様に言うでしょうね「バカヤロー、こんなものもらいやがって!」、これ実は「良かったな〜 、おめでとう!」という事なんですね。


だから僕のダメ出しも「バカヤロー!あっち行け!」というのは「良くやった!こっち来い!」という事なんです。と言って会場内は大爆笑となりました。
※特に、出演者の若手俳優たち・・・


 「蜷川幸雄」といいますが、そして今日、栄誉章を頂きましたけれども、実は優れたスタッフと、優れた俳優と、何より優れた観客である皆様がいらっしゃらないと、演劇は成り立たないわけです。
という事は蜷川幸雄というものも成り立たない。


なので僕は、固有名詞ではなくて普通名詞である。その3つの集合体をとりあえず演出しているから、「蜷川幸雄」と呼ぶにすぎないという風に考えています。


埼玉県民の皆さんに指示され、そして日本のあちこちから観に来てくださり、そういう劇場であるという事を誇らしく思っております。


これからもいい作品を作って、埼玉から世界のトップレベルの現場へと進んで行きたいと思っています。
これからゴールドシアターのメンバーとして・・・、今更ネクストとは言えないので ・・・。
悔しいですけどゴールドシアターのメンバーとして頑張りたいと思います。としっかりとコバトンを抱えて語りました。




■記念撮影


客席をバックに記念撮影!



コバトンも、一緒にお客様をお見送りしていた。。。




■囲み取材

記者:率直なご感想を・・・


蜷川監督:照れくさいやら、嬉しいやら複雑ですが、責任を感じます。
まさか、こういう日が来るとは思ってませんでした。
最近では、浦和あたりで食事をしていても「芸術劇場に来たんですか?」と言われるようになったんですね。昔はすぐそこでも「芸術劇場ってどこ?」って聞かれることも多くて、最近は知られるようになってよかったです。



記者:先生にとってこの受賞はどのような意味を持ちますか?


蜷川監督:埼玉県の方たちに指示されないと、地域の公共劇場というのは発展していかないので、まず埼玉県の皆さんに理解され指示されていく為の、第一歩だと考えています。
そしてこれが県外などにももっともっと広がって、日本中ツアーで回れるようになったらいい。
埼玉発、日本国内そして外国、特に東南アジアに行きたいと考えています。



記者:ゴールドシアター、ネクストシアターの両輪が揃った今、次にやりたいことは?


蜷川監督:両輪をきちっと走らせて・・・、まあ、この若者が成長するのは3年ぐらいかかるかなと思っているんですが、3年以内にまず両輪の合同公演をしたい。
ゴールドとネクストが一緒に、かつての家族のように祖父・祖母がいて、父母がいてそして子供達、あるいは孫がいて・・・そういう縦軸の家族構成のような劇場になり 、集団ができたらいいなと考えています。
大家族のようにやっていきたい。



〜*〜*〜*〜 「県民栄誉章」の概要 〜*〜*〜*〜
1984(昭和59)年に制定され、世界的、全国的な文化の向上に貢献し、社会に明るい 希望を与えて県の名を高め、広く県民に敬愛される個人・団体に贈呈。これまでに14 組が受章。


【最近の受章例】
・2009年 本木雅弘さん(映画「おくりびと」主演、第81回米アカデミー賞外国語映 画賞受賞)


・2007年 浦和レッドダイヤモンズ(サッカーACL優勝でアジア制覇)


「県民栄誉章」のページはこちら

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上田知事と語る埼玉自慢ブログ【彩じまん】編集部・木原真弓

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